ブログ 付け焼きBar

たいしたことは描いてません。でも無断での引用(盗用、剽窃)は許しません

【自戒とか記憶】マスコミが煽るということ

自分、マスコミ関連の仕事してます

自称ディレクターです。
昔は制作会社にいましたが
いろいろあっていまはフリー。
おかげさまでレギュラーの仕事がありまして
糊口をしのいでおります
 
で、思い出話みたいなことを
書いてみようかと思うんですがお付き合い下さい
 

あれは制作会社を辞めることになる1年前、

会社の指示で某局の報道フロアに回されました。

報道に制作会社と思う人は少なくなったかもしれませんが

違和感を覚える方もいらっしゃるでしょう。

報道も仕事の役割がいろいろありまして

何がある?と聞かれて、

記事を書く記者の他に

カメラマンを思い浮かべる方も多いでしょう。

編集というのもありますね。

 

で、もちろん、それだけでニュースが放送できるわけではなく

オンエアをするための要員も結構たくさんいるんです。

送出のディレクター(卓D)に、テロップ出す人、VTR走らせる人、タイムキーパーなど。

これらは制作系のオンエア要員でして

技術系のスタッフまでいれるとたくさんになるのと、この後の話につなげるために

制作系だけの話にしときます。

 

で、いきなりつなげてしまいますが

この、オンエア要員というのが

いわゆる外注、制作会社の人間が多いんです。

卓は局によって社員じゃなきゃダメってところもありますけど。

だから、オンエア中のサブを覗いてみるとほとんど制作会社の人間で

社員はプロデューサーだけみたいなことにもなってるんです。

 

私が配属されたのはそういうところでした。

1年後に会社を辞めることになってしまい、結局わずか1年しかいなかったんですが

いい意味でも悪い意味でもいろんな経験をさせてもらいました。
 
 
制作会社のグループはオンエアの要員でもあるんですが、
ちょいちょいロケをしたりもします。
もちろん、事件や事故などの取材ではなく
緩めの企画ものがほとんどです。
私が行かせてもらったのは、街の人たちにインタビューするコーナー
私がいた当時は、ちょうど麻生さんが首相で不景気まっただ中と
言われている時代でした
そんな中、
「街の経営者や店の人達が不況に苦しんでる声を拾ってくる」という
シリーズ企画(ミニコーナー)の素材撮りです。
 
一日かけていろんなところに目星をつけながら
飛び込みで交渉し、
「しんどいです」とか
「お客さん減りました」とかいう声を聞くんです。
 
いくつかはものになったかなというのがあったんですが
もうちょっとほしいなというところで
ある工具店に入りました。
自分「いま、不況で大変だって声を聞いてるんです」
ご主人「あんたな、テレビで不況や不況やいうけど
    あんたらがいうから余計に不況になるんや
    不況やけど頑張ってるところは1つもでてけえへんやないか」
と怒られました。
正直、自分でも”煽ってやろう”とまでは行かなくても
なんとなく時代の風潮に乗って仕事しているという感じで
変なエリート意識があったのも事実です。
反省しましたよ。かなり。
 
不況下で頑張ってる企業の紹介がどこにもなかったかは
ともかくですが
東京のテレビや新聞が不況でみんな苦しんでると
煽りまくっていたのも事実です。
それにのっかって私達が企画を進行していたのも事実です。
 
不況だと煽ったから余計に不況になるという理論はないと思いますが
景”気”というくらいですから
世の中の気分がいいか悪いかが
不況好況になにかしらの働きをもらたす可能性は否定できません。
今ではあまりに安易な企画だったなと思っています。
企画者は僕ではないけれど。
 
その頃に競べてネットの情報も増え、リテラシーの高い人も多くなりましたから
騙されっぱなしの人は減っているとは思いますが
まだまだ新聞・テレビの情報をありがたや~と受け取っている人も多いです。
気をつけて下さい。
 
また書きますので
よろしくお願いします